私が大学に編入したのは、46歳のとき。
子育ても落ち着き、少し自由な時間ができたころ。だけど、気持ちは晴れなかった。
職場では“ベテラン”として頼られるけど、心のどこかがスカスカしていた。
このまま定年まで「こなす」だけの人生でいいのか。
何かを始めたい。けれど、それが何かはわからない。
そんなとき、本を読んでいて、「編入学試験」の存在を知った。
“もう一度、学びたい”というより、”受験をやり直したい”という想いが湧き上がった。
でもすぐに「今さら?」という声が頭に響いた。
“40代で大学受験なんて…もう遅い”
そういって、いつも私は、”遅い”ことを言い訳にしていた。
応募の書類に、手が震えた
しかし、いい加減、言い訳するのは止めようと思った。
願書を書きながら、自分の生年月日を何度も見直した。
“受かっても、きっと最年長だな”
でも、書類を出したとき、少しだけ世界が動いた気がした。
そして、合格通知。
実際は、喜びよりも、恐怖のほうが大きかった。
これから私は、20代前半の子たちと同じ教室で学ぶのか…。”受かったからいいじゃないか” ”もう若いころ受験勉強を頑張らなかった自分は克服したじゃないいか”
また、”言い訳”をしようとしていた。
40代・50代になると、何をするにも「もう遅いかも」と思ってしまう。
でも、ちょっと救われたこともあった。
むしろ、年齢を重ねているからこそ、深く考えられることがある。
他の学生の発表や視点にも驚かされるけど、自分の経験が「意味を持って語れる」瞬間がある。
社会人として現場で得た知識が、授業の内容とつながることもある。
私のこれまでの人生が、「無駄じゃなかった」と思える瞬間が増えていった。
家でも職場でもない“第三の場所”があるだけで
大学では、もちろん、楽しいことばかりじゃない。
レポートの締切に追われ、研究や調べもの、プレゼン資料の準備で寝る時間もなく、実際のプレゼンでは先生に詰められたり、つらく苦い経験も多々あった。
でも、何かを学んでいると、一所懸命、目の前のことに没頭していると、前を向ける。
あなたの“今さら”を言い訳にしていないですか?
今、これを読んでくれているあなた。
「何かを始めたいけど遅い」と思っていませんか?
大丈夫です。私もそうでした。
最初の一歩は、勇気ではなく、「モヤモヤ」を信じることでした。
もしそのモヤモヤがあるなら、それは立派な“スタートライン”です。
今さら?
いえ、今だからこそ、できることがあります。
最後に伝えたいこと
年齢は、始めない理由になりがちです。
でも実は、経験や視点という強みにもなります。
だから、迷っている人にこそ、私は言いたい。
「“今さら”じゃなくて、“今こそ”」
私の人生は、47歳から少しずつ面白くなってきました。
あなたの「今」は、いつですか?
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