さぁ!人生をおもしろがろう

40代(ミドル世代)で大学生になった筆者がリアルに語ります!

娘と私の大学物語 〜40代で大学に通った母と、今を駆ける娘〜

卒業後&その他

娘の姿に、あの日の自分を重ねて

大学生の娘が、就職活動と並行して、フードロスに取り組む企業で活動しています。日々、企画を立てたり仲間と集まってアイデアを出し合ったり、旗振り役として忙しく過ごす彼女の姿を見ていると、つい数年前の自分を思い出さずにはいられません。

私は40代で大学に編入し、学び直しの道を選びました。家庭も仕事もある中での決断は簡単なものではありませんでしたが、その選択は私自身だけでなく、思いがけず娘にも影響を与えていたのかもしれません。


40代で飛び込んだ大学生活

私が大学編入を決意したのは、40代になってから。ちょうど子育てもひと段落し、「このままでいいのかな?」という漠然とした問いが、日々の中に浮かんでくるようになりました。

編入後は、女性の社会進出や外国人労働者の現状について学び、働く女性や、子育てをしながらキャリアを築く母親、そして日本企業で働く外国人労働者へのインタビューなどを行いました。

研究活動のために、地域の交流センターに相談したり、パンフレットを置かせてもらえるよう交渉したり。他の団体を紹介してもらったり、つてをたどって人と出会い、話を聞き、まとめて、発表する――そんな経験が、私を大きく変えてくれました。


娘のチャレンジと母の影響

自宅でも家族には大学での活動などの話をしていました。

大学生の娘は、ある日突然、「フードロスの問題に取り組みたい」と話してきました。すぐに行動を起こし、あるフードロス系の企業に自ら飛び込んでいきました。

その会社では、企画の中心メンバーとして活動。イベントのアイデアを出し、仲間を集め、SNSでの発信にも仲間に協力してもらいながら挑戦しています。「こんなことを考えてるんだけど、どう思う?」と、私に壁打ちをしてくることも多く、母娘でブレインストーミングをする夜も少なくありません。

ふと思いました。「あぁ、私もゼミでこんなふうに活動していたな」と。

あの頃の私は、調査相手のアポを取り、外国人労働者の声を聞き、プレゼン資料を作り、仲間と話し合いながらゼミ発表を進めていました。40代での大学生活の中で、やっていたことが娘にも引き継がれているようです。


母と娘の相互作用

私が40代で大学受験をしようと思ったきっかけは、娘でした。

娘が志望校に入学するために一所懸命受験勉強をしている姿を見て、そしてその努力が実って志望校へ合格しました。その姿を見ていて、私も受験勉強したいと思ったのが、私の挑戦の始まりでした。その娘の努力する姿がなかったら、何をするにも「どうせ今さら…」と考えたままだったかもしれません。

そして今度は、大学を経験した私が、娘のチャレンジの支えになっています。まるでバトンを受け渡すように、娘が私を動かし、私が娘を支えている。そんな循環の中に、私たち母娘はいるのだと思います。


大学生って、やっぱりいい

あらためて思います。大学生って、本当に自由です。そして、学びと実践がつながっているからこそ、「面白いことをやってみよう」という発想と、それを形にする行動力が生まれるのだと思います。

娘は今、「大学って、いろんなことができるから面白い」と話します。授業で学んだフードロス問題を、実際に社会で解決しようとする行動力。そして、仲間を集め、実現に向けて動く力。それはまさに、大学で得られる貴重な経験です。


私たち40代・50代も、まだまだ挑戦できる

私は40代で大学に入りました。仲間と研究し、足を使って情報を集め、プレゼンをして、評価される経験を重ねました。それが娘にも伝わっているのなら、本当にうれしいことです。

そして今、あの頃のようにまた感じています。「年齢に関係なく、行動をして面白そうにしていたら、仲間はできる」と。

これは、大学生だけの特権ではないはず。私たちミドル世代にも、きっとできる。新しいことに挑戦したいと願い、勇気をもって一歩踏み出せば、そこに共鳴してくれる人が現れる。そうして、自分だけでなく、家族や周囲の人にも良い影響を与えることができるのだと信じています。


自分が変われば、周りも変わる

私が40代で大学に通い直した経験は、単なる「再挑戦」ではありませんでした。それは、娘という次の世代へバトンを渡す準備でもありました。

私が行動したから、娘が相談してくれる。娘が動いたから、私がまた力をもらえる。母と娘、互いに影響を与え合いながら、それぞれの場所で前に進んでいます。

大学に行くという選択は、自分だけのためではなく、周囲の人にとっても「影響の波紋」を広げる素敵な行動になるのだと、今改めて感じています。

だから、これからも私は、面白そうなことには首を突っ込み、「やってみたい」と思ったら行動していくつもりです。そして、いつか娘が迷ったときに、またヒントを渡せるように――。

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