45歳で大学編入試験を受け、46歳で大学に入学した。
社会人として長年働いてきた自分が、あえてこの年齢で学び直しを選んだのは、人生にもう一度「変化」を起こしたかったからだ。
そして大学生活2年目、47歳のとき、ゼミ活動の一環としてボランティア活動をやってみようと決めた。
「何か自分にできることはないか」そう思って探していたときに出会ったのが、地域の国際交流センターで開催されるカルチャーフェスティバルだった。
◆ 40代での学び直しが、自分を動かし始めた
大学編入を決意したのは、40代半ばのことだった。
仕事に慣れ、責任も増えてきた一方で、「このままでいいのか?」という漠然とした違和感があった。
変わりたい。新しい視点で社会を見たい。
そう思い立ち、受験勉強を始めた。
挑戦の末、無事に合格。46歳でキャンパスライフをスタートさせた。
大学ではゼミでの研究活動、プレゼン、インタビュー、論文作成など、20代の若者たちと共に取り組む日々が始まった。
◆ 「ボランティアをやってみたい」自分の直感に従った
そんな大学生活2年目。ゼミの方針もあり、「社会とつながる学び」を探していたとき、「ボランティア活動」が頭に浮かんだ。
- 新しいことに挑戦したい
- 日本に住む外国人と交流したい
- 海外の文化や価値観に触れたい
その思いに従い、地域の国際交流センターが主催するカルチャーフェスティバルのボランティア募集に応募した。
◆ 中国人リーダーのチームで「三国志の劇」に出演
フェスティバルでは、各国出身の外国人がリーダーとなり、母国の文化を披露する。私は、中国人リーダーのチームに配属された。
リーダーは、日本語が流暢で、日本の企業に勤めている方だった。
彼女が選んだ企画は「三国志の劇」。私はその中で、曹丕の妻を演じることになった。
衣装は水色を基調とした美しい中国風ドレス。
だが、セリフが全く覚えられなかった。
仕方なく、セリフを書いた紙を手のひらに貼り、それを見ながら喋るという状態で本番に臨んだ。
演技など、幼稚園の発表会以来。緊張もしたし、自分の不器用さに苦笑もした。
◆ 仲間と出会い、学び続ける人生が始まった
演劇自体はそれほど楽しいとは思えなかった。
だが、チームの仲間との交流は、その後の自分の人生にとって大きな財産となった。
フェスティバルのあとも、皆で飲みに行ったり、お花見をしたり、今でも連絡を取り合っている。
チームの中には、50代、60代の方もいた。だが、誰一人として「年齢」や「過去の肩書き」にとらわれていなかった。
皆が、変化し続ける自分自身を楽しんでいるように見えた。
◆ 自分もまた、変化していいと思えた
このチームに出会って感じたのは、職場だけでは得られなかった「多様な生き方」の存在だ。
会社にいると、何年も同じ環境で、同じ人と働く。
役職や経験で見られることが多く、「変わらないこと」がむしろ安定とされる。
だがこのボランティアの場では、年齢も職業も国籍も関係ない。
皆が、自分の好奇心に従って、変化を楽しんでいた。
そして、その姿に刺激を受けた自分も、また少しずつ動き出していた。
◆ 「遅すぎる挑戦」なんて存在しない
私は、45歳で大学編入を決め、46歳で学生になり、47歳で人生初のボランティアに参加した。
何もかもが遅く見えるかもしれない。だが、今が一番若い。
あのとき、ほんの少しの勇気でボランティアに応募したことが、
結果的に、自分を変える「はじめの一歩」になった。
◆ 最後に
ボランティアを通じて得たものは、「達成感」でも「演技力」でもない。
それは、「変化を楽しむ仲間とのつながり」だった。
そして、彼らに刺激されながら、私自身も、これからも成長し続けたいと自然に思えるようになった。
人生はいつからでも動き出せる。
あの一歩が、それを教えてくれた。
▼ この記事のまとめ
- 45歳で大学編入、46歳で大学生活スタート
- ゼミ活動で初めてボランティアに挑戦(47歳)
- 国際フェスティバルで三国志の劇に出演
- 年齢に関係なく挑戦する仲間との出会いが刺激に
- 一歩踏み出せば、人生は必ず動き出す
💡あなたも「遅すぎるかも」と迷っているなら、まず一歩踏み出してほしい。
世界はきっと、まだまだ広がる。
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