今は、同時に複数のことができる時代である。
一つの肩書きに縛られず、仕事をしながら趣味に没頭することもできるし、別のコミュニティに参加し、新しい関係性を築くこともできる。副業だって珍しくなくなった。
いろんな可能性が、手の届く場所に広がっている。
その自由さは、ときに希望をくれる。
「まだ遅くない」「今からでもできる」――そんな風に思わせてくれる。
一方で、「じゃあ、私は何を選ぶべきなのか?」という問いにも直面する。
全部はできない。何かを選ぶには、覚悟がいる。
「このままでいいのか」という衝動
40代、50代になると、「このままでいいのか」という思いがふと襲ってくる。
若い頃のように“未来がある”と信じて走ることは、もうできない。
ある程度のキャリアも築いた。生活の安定もある。
けれど、心のどこかで“もっと別の自分がいるのではないか”と感じてしまう。
その衝動のままに、会社を辞めてしまう人もいる。
気持ちは、わかる。自分もそうなりかけたことがあるからだ。
新しいことに心が躍り、
「これこそが私の生き方だ」と思えたら、すべてをそこに注ぎたくなる。そこに一極集中すれば、成果も出るかもしれない。
だが、40代・50代になると、かえって見極めが難しくなる。経験があるからこそ、リスクが見え、慎重になってしまう。
「止まっているように見える」のは結果が出ていないから
周囲から見れば、「止まっている人」に見えるかもしれない。自分でも「自分は止まっているのでは」と思うことがある。
けれど、止まってはいない。水面下で動いている。
見えない部分で、ずっと考え、試し、取り組んでいる。
ここで一つ言いたいのは、
「40代・50代だからこそ、早まって今ある場所を辞めないほうがいい」ということだ。
現状に不満があっても、
「じゃあすぐに辞めよう」となるのはリスクが大きすぎる。
収入、生活、人間関係、信用――
それらを一気に手放す前に、
“もう一つの軸”を少しずつ作っていけばいい。
仕事を続けながら、新しいことを学ぶ。
趣味を深める。
別のコミュニティに参加する。
小さく副業を始めてみる。
今はそういう生き方ができる時代だ。
無理に決断を急がなくても、自分の可能性を広げる方法はたくさんある。
最後に
人生は、「何をするか」も大切だが、同時に「どんな態度で生きるか」ということも大切なのではないだろうか。
私はまだ、自分のすべてを注げるものに出会っていない。でも、行動し探し続けている。自分の人生を歩いている。
自分の生き方に誇りを持ちたい。そう思っている。
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